認定NPO法人REALs(リアルズ:旧日本紛争予防センター)は争いを予防し、人と人が共存できる社会をつくる国際NGO。ご寄付は寄付金控除の対象になります。
紛争、テロなどの暴力的過激主義、社会的な暴力の原因と予兆を分析し、未然に防ぐための早期警戒・早期対応の取り組みを行います。発生してしまった争いに対しては、さらなる悪化を防ぐための調停や解決を行う人材を育成し、解決と再発予防の持続的な仕組みを整備します。
対応するSDGsの目標
1.「人」を変える
2.「しくみ」を変える
3.「社会」を変える
被害者の視点で危険を特定し、争いと犯罪を未然に防ぐ
ケニアの首都ナイロビのキアンビウ・スラムでは、⺠族対立や暴力、女性に対する性犯罪が多発していましたが、警察への不信感から事件を通報しない住⺠が大半で、治安の悪化が進む一方でした。 そこでREALsは、住⺠女性や若者を選定し研修を行ったうえで、暴力や犯罪の被害に遭いやすい女性の視点で暴力や犯罪の起こりやすい場所などの調査を行い、危険な場所・原因・予防策を特定しました。調査結果を行政、警察、指導者、学校やコミュニティに住⺠参加型で共有するしくみを整備したほか、コミュニティ内で争いや暴力に発展しそうな事案をREALsが早期に特定し、警察や行政に伝達し即応する早期警戒・早期対応のしくみをつくりました。
この活動の成果
テロ組織の元メンバーの更生
ケニアの首都ナイロビに住む26歳のサイードは、ソマリア系住民が多数住むイースリー地区を拠点にするギャングのリーダーでした。その後、過激派組織の勧誘動画を観るようになり、イスラム系武装勢力アル・シャバーブへの加入を決めたサイードは、ソマリアに向かいましたが、軍に見つかり拘束されました。
サイードは人生の目標を見失い、社会にどうなじめばよいのか分からない状態だった時に、REALsが育成したコミュニティワーカーのリーダーを務めるヤシンに出会いました。脱過激化の心理社会的サポートを受け、サイードの人生は少しずつ変わり始めました。サイードは、不安を解消するため過激思想に染まっていたこと、思想や行動を過激化して問題から逃れるのではなく建設的な方法で解決すべきとセッションを通じ気づいていき、同じ過ちを繰り返さないことを決めました。REALsの啓発イベントで行政区長から「平和の担い手になってほしい」と呼びかけられたサイードは、自分の生きる意味を見つけたと感じました。
今では、サイードは過激な思想から抜け出した人々のリーダーとして、率先して過激的思想の危険性を伝えています。さらに、かつて過激派組織に属していたメンバーと共に新しい若者グループを結成し、過激派組織の勧誘リスクの高い若者、また過激派組織などに所属していた若者の更生を支援する活動をしています。
外部治安機関と連携し、争いを防ぐしくみを作る
南スーダン
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