ソマリア

認定NPO法人REALs(リアルズ:旧日本紛争予防センター)は争いを予防し、人と人が共存できる社会をつくる国際NGO。ご寄付は寄付金控除の対象になります。

ソマリア

ソマリアの概要・課題

ケニアでは、ソマリア発のイスラム系武装勢力であるアル・シャバーブなどによるテロ事件が後を絶ちません。2017年は97件のテロ事件が発生し、126人が犠牲となりました。大規模な襲撃事件としては、2013年9月のナイロビショッピングモール(死者数67人)、2015年4月ケニア北東部のガリッサ大学 (同147人)、2019年1月のナイロビの複合商業施設(同21人)があり、これ以外にも散発的な襲撃事件がたびたび起こっています。過激化予防の取り組みは急務です。そのための国家戦略も打ち出され、政府機関だけではく、NGO、市民社会、コミュニティ指導者などのあらゆるセクターが共同で取り組む必要性を強調していますが、実際には、草の根レベルまで含めて戦略の実効力を持たせるのは容易ではありません。

外務省ホームページから引用

REALsの取り組み

  • テロ・暴力的過激化予防(争い予防)

    テロ被害が深刻なソマリア南部で、若者がテロ組織に参加したり過激化せずに社会を変える担い手となるよう、人材育成と環境整備に取り組んでいます。UNIDO(国連工業開発機関)との連携事業では、UNIDOが若者への職業訓練と起業家支援を行い、REALsが暴力的過激化を防ぐための研修プログラムを策定し若者を指導員として育成したことで、若者たち自らがコミュニティの平和のために指導と行動を続ける基盤ができました。

  • 治安の改善(争い予防)

    ソマリアでは、警察、裁判所、刑務所の能力不足により、争いや暴力、被害情報など基本的なデータもない状態でした。REALsはUNDP(国連開発計画)の要請を受け、治安悪化の原因と解決策を独自に分析可能なツールを開発し、国連職員、政府・行政機関、NGOへの技術移転を通じてソマリア全土での運用を実現しました。

  • 避難民女性を、性被害を防ぐ担い手に(ジェンダー)

    ソマリア北部の国内避難民キャンプでは、避難中に性被害に遭ったり、キャンプ生活で男性から暴力を受ける女性の被害が深刻でした。REALsは避難民キャンプ20箇所で避難民女性を選定し、被害者が相談できる窓口と問題解決の担い手となるよう育成しました。結果、レイプ被害の予防や家庭内暴力の調停が行われたり、女性たちが考えた「女性の尊厳を守ろう」というメッセージを携帯電話を通じて地域全土に配信したことで、立ち上がる女性たちや協力する男性長老たちが増えるなどの波及効果も生まれました。

  • 避難民と住民の共存(共存)

    争いや自然災害により多くの人々が避難生活を余儀なくされてきたソマリアでは、国内避難民、帰還した元難民、元々の住民の間で土地や資源をめぐる対立が起きやすくなっています。REALsは、集団間の対立を早期に解決し、集団間の信頼醸成の取り組みを立案・実施できる人材を育成しています。異なる集団間の共通する利害を起点にした共存促進の取り組みも行っています。

現地にもたらした変化

ソマリアの警察内に広がったジェンダー改革

ブルハン(男性)は、ソマリア内務省で国内避難民の問題を担当している政府職員です。避難民キャンプでの女性に対する性とジェンダーに基づく暴力(SGBV)の被害報告が頻繁に届き、疲労困憊する毎日を送っていました。ある日、ブルハンはREALsが避難民女性に行ったジェンダー研修に参加しました。国連や国際NGOが行う研修には、内務省職員がお目付け役として参加するのが常だったのです。  ブルハンは衝撃を受けました。研修では、彼の知りたかったことが解説されていたからです。紛争やジェンダー問題の原因を分析する方法、予防解決のヒントと手段、成果をはかる方法など、実践的な研修を彼は食い入るように聞いていました。コーヒー休憩の際に、彼はたまらずREALsに直談判しました。「内務省の職員にもぜひ教えてほしい。」   その4ヵ月後、REALsは内務省職員を対象にジェンダー研修を実施しました。問題への意識と理解度がとくに高いブルハン含めた一部の職員には、追加で指導員研修も行い、内務省内で人材を育成できるようにしました。 「これで地方勤務の職員にも研修できる」とブルハンは喜びました。  数ヵ月後にREALsが内務省を訪問すると、ブルハンが使っているノートを見せてくれました。研修参加者に配布したノートで、表紙に「女性や少女を守ろう」とソマリ語で書かれています。「同僚みんなが羨ましがっていろいろ聞いてくるんだ。だからジェンダーのことを教えてあげてるんだよ。」REALsが企画・実施した研修は、人づくり、政策づくり、そしてさらなる意識改革にも着実に波及しています。

活動レポート

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