梅津 知花さん(2019年11月-2020年6月)
インターンシップの目的
私(上写真左端)は2019年11月から2020年6月までインターンとして活動させていただきました。私がインターンシップを行った目的は三つあります。
一つ目は、現地以外の場所でNGOがどのような活動をしているのか知り、平和構築の経験を積むことです。私はルワンダで、ジェノサイド後の和解に携わるNGOなどの活動に関わりましたが、裨益者との物理的な接触が少ない現地以外ではNGOがどのような活動を行っているのか知りたいと思っていました。二つ目は、インターンシップを通して今後の進路を考えることです。インターンシップ応募時は進路を考える時期に差しかかっており、具体的にどのような形で平和構築に関わっていくのかを決めたいと思っていました。そして三つ目は、紛争予防を学ぶことです。私は、今起こっている紛争を解決するだけでなく、これから起こり得る紛争を予防するというREALs(Reach Alternatives)のビジョンに共感していました。
仕事内容
これまでのインターンは、それぞれ広報や事業地域など担当を持っていましたが、その方法が見直され、私は広報とそれぞれの地域事業の業務に全般的に関わりました。広報業務として、ニュースレターやメールマガジンの作成、支援者様の対応、Realsウェブサイトリニューアル作業などを行い、各地域事業の業務としては、申請書や報告書、サクセスストーリーなどの翻訳、会計作業、関係機関との会議での書記などを行いました。
なかでも印象に残っている業務は、ケニア事業のサクセスストーリーの翻訳作業です。この業務は、ドラフト作成から最終化まで関わりました。Realsケニア事業が現地に良い影響を与えたということを支援者様や関係機関に分かりやすく伝えるために、職員や他のインターンと共に何度も推敲を重ねました。一番最初に翻訳したドラフトは、不自然な日本語が多く分かりづらかったのですが、最終的には要旨がわかりやすい文に仕上げることができたと思います。この業務を通して、一つの書類にかける職員の熱量の大きさに感銘し、何度も確認や訂正し妥協のない仕事をすることがよりよい事業を行うために必要であることを改めて実感しました。
インターンシップを通して学んだこと
約8ヵ月間のインターンシップを通して学んだことは数多くありますが、その中でも「伝える力」はどの業務においても非常に重要であることを学びました。支援者様のご理解を頂くために不可欠な広報活動はもちろん、各事業の業務においても、関係機関の理解を得たり、より良いサクセスストーリーや報告書などを作成したりする際に、「伝える力」が必要であると感じました。内容が同じでも、文言や文の構成を変えることで、よりインパクトがあって分かりやすい文章になります。
支援者様や関係機関との関わりだけでなく、Reals内での職員や他のインターンとのコミュニケーションにおいてもやはり「伝える力」は必要でした。複雑な作業の不明点を職員に聞いたり、他のインターンに業務内容を説明したりする際に、ミスなく効率的に業務を行うために、どのようにしたら分かりやすく正確に伝えることができるのか考えながら話す必要がありました。この経験を通して、どのような仕事においても、伝え方は、伝える内容と同等に重要であると思うようになりました。今後も、少しずつ「伝える力」を鍛えていきたいと思います。
その他にも、これから社会人として身につけるべきことや平和構築・紛争予防に関わることなど本当に多くのことを学びました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、途中から在宅勤務になり、新しい体制での業務も行いました。そのような状況の中でも、職員や他のインターンのおかげで、多くのことを学び最後までインターンシップをやり切ることができました。Realsで得た知識や経験を今後に生かし、世界をより良くしていきたいと思います。
Realsでのインターンシップを考えている方へ
Realsでのインターンシップは、日本国内で平和構築分野に関わることができる貴重な機会です。平和や紛争に興味を持っている方や、将来この分野で働きたいと思っている方は、このインターンシップを通して数多くのことを学ぶことができるのではないかと思います。平和構築に関する知識や経験、業務遂行上のスキル、同じような関心をもつ他のインターンとの関わりなどを得ることができるはずです。もちろん業務を行うにあたって大変な場面もありますが、興味のある方はぜひ挑戦してみてください!