内戦が続く南スーダンで、女性や若者と平和構築プロジェクトを開始

認定NPO法人REALs(リアルズ:旧日本紛争予防センター)は争いを予防し、人と人が共存できる社会をつくる国際NGO。ご寄付は寄付金控除の対象になります。

REALsからのお知らせ

内戦が続く南スーダンで、女性や若者と平和構築プロジェクトを開始

ひとりの変革を、社会を変える力につなぐ。

◆概要

認定NPO法人REALs(リアルズ・Reach Alternatives)(東京都新宿区、理事長:瀬谷ルミ子、以下REALs)は、紛争やテロを未然に防ぎ、人々が共に生きる社会を実現することを目指し、アフリカ、アジア、中東で活動しています。この度、REALsは南スーダンの首都ジュバ市グンボ地区で、コミュニティが主体となり、紛争予防とそのための体制整備を目指した平和構築プロジェクトを立ち上げました。2024年8月下旬から研修活動を開始し、プロジェクトは2025年3月まで実施される予定です。

905f5d46f93732ea0e894942cf46e44c-1728984841.jpg

研修を受けた女性と若者グループの集合写真

◆南スーダンについて

南スーダンは2011年に独立した「世界一新しい国」です。2013年には内戦が始まり、40万人近くが犠牲になりました※1。2018年には和平合意が結ばれましたが、いまも複数の武装勢力や反政府勢力が衝突を繰り返しており、民間人も紛争下の暴力や誘拐、性暴力に脅かされる日々が続いています。

 

南スーダンでは約200万人が故郷を離れて国内で避難生活をしています※2。避難民キャンプには複数の民族の出身者がいることも多くありますが、お互いに不信感や恐怖心を抱えたまま、コミュニケーションがほとんどない状態も珍しくありません。対立が暮らしに持ち込まれたとき、平和的な手段で解決を導ける人やしくみを民間で育てることが必要なのです。

 

REALsは、多様な視点を取り入れた平和構築活動を通じて、南スーダンが持続的な安定を実現できるよう支援します。

 

※1 2018、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院

※2 2024、OCHA 国連人道問題調整事務所

 

493e5e0c14aacd69986cd69efd95feb9-1728984981.jpg

グループディスカッションをする参加者たち

【プロジェクトの内容】

REALsは対立や暴力が深刻なジュバ市グンボ地区において、暴力の扇動や影響を受けやすい女性・若者が争い予防と平和構築活動の担い手となるよう人材育成と仕組みづくりを行います。

 

取り組みの一つとして、コミュニティを代表して平和構築活動の担い手となる女性・若者から構成される平和調停人(ピース・メディエイター)を選定し、問題が悪化する前に問題に応じた仲裁、調停含めた予防措置を取ることができる人材となるよう能力強化を図ります。例えば、争いや犯罪の発生源となりうる場所・環境を未然に特定するための方法や、それに対する解決手法を学びます。さらに女性・若者の平和構築参画プロセス、ジェンダー、民主化・選挙などもテーマとして活動の中で扱い、女性・若者が主体的となって果たすべき役割への理解を促します。

 

また、平和調停人(ピース・メディエイター)の経済的基盤を強化することで活動の持続性が高まるよう、収入向上に向けた支援もあわせて行っていきます。

 

そして二つ目の取り組みとして、能力強化を受けた平和調停人(ピース・メディエイター)が実際の紛争や暴力を未然に防ぐための活動として、コミュニティ内の巡回活動を開始します。活動によって得られた課題は、定期的に行政や警察などの治安維持関係者、コミュニティのリーダー層と共有することで、コミュニティ全体で具体的な解決策を検討し課題に取り組んでいきます。

 

 

本事業は日本NGO連携無償資金協力の助成と、REALsへのご寄付により実施いたします。

一覧に戻る

寄付で応援