紛争やテロ、社会的な暴力などの争いは、命を危険にさらすだけでなく、その影響下で暮らす人たちに暴力を体験することによるトラウマや心の傷、経済的困窮による児童婚や、不安やストレスによる家庭内暴力などのジェンダーに根差した暴力のリスクなど、深刻な影響を与えます。
REALsは「紛争・テロ・社会的な暴力」を防ぎ、乗り越え、共存できる社会の実現を目指す国際NGOとして、争いの当事者となった人たち—被害者、加害者、間接的に関与した人—が、争いから抜け出し共存できる明日を選んでいけるように、当事者とともに問題解決へのリアルな選択肢をつくり、実行しています。
REALsは現在、トルコ、シリア、南スーダン、ケニア、ソマリア、そしてアフガニスタンで活動しています。いただいたご寄付は各地での活動費として大切に使わせていただきます。
REALsがいま取り組んでいる活動には、以下のようなものがあります。
▼トルコで暮らすシリア難民一人ひとりの悩みや問題に応じた支援提供のしくみづくり
争いの影響を受けた心をケアし、立ち直るためのよりどころとなるように。REALsはとくに支援の手が不足している地域で相談窓口を設け、一人ひとりの悩みや問題に対応した支援の提供や関連機関・団体との協力のしくみづくりを行っています。
▼シリアの最前線で活動する女性支援団体へ、ジェンダーに根差した暴力の予防・対応の能力強化
ジェンダーに根差した暴力は表面化しづらく、女性や少女の未来を閉ざしてしまうことがあります。REALsはシリアの難民や国内避難民の女性たちが自由を得てその本来の力を発揮できるよう、シリアの最前線で活動する団体にジェンダーに根差した暴力の予防・対応の能力強化研修を行っています。
▼南スーダンの国内避難民キャンプで、コミュニティ自身で争いを予防できるしくみづくり
争いが起きる前に「予防する」。集団間、また周辺地区との間で緊張状態が発生している南スーダンの国内避難民キャンプで、コミュニティのパトロールや啓発活動を担う人材を育成し、関連機関・組織のネットワークを作ることで、コミュニティが自身の手で暴力的な争いの発生を予防できるしくみづくりを行っています。
▼アフガニスタン国外退避・保護支援
2021年8月以降、アフガニスタン国内で命の危険にさらされている人たちの国外退避・保護支援を行っています。世界各国の政府や有志と連携し、退避・保護を必要とする一人ひとりと密接な連絡を取りながら安全な国にたどり着けるよう支援しています。