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トルコ地震被災者支援報告:暮らしがさらに厳しくなった方々に支援を届けました
被災された方々に、衛生用品が購入できるプリペイドカードを配布しました(2021年3月18日、イズミル)
2020年10月30日、トルコ西部イズミル県沖のエーゲ海でマグニチュード7.0の地震が発生しました。
REALsでは発災直後より被害状況の調査を開始し、特に被害の大きいイズミル市で現地提携団体を通じた支援を調整してきました。イズミル市では、この地震により100人以上が亡くなり、1,000人以上が負傷しました。
発災直後、屋外に多くの人が避難していました
衛生用品の購入を支援
緊急募金にご協力いただいた皆さまのおかげで、今年3月18日~19日にかけて被災したトルコ人とシリア人世帯計135世帯(652人)に衛生用品などが購入できる140トルコリラ分(約2,000円分)の金額がチャージされたプリペイド式カードを配布することができました。トルコでは、例えばマスク10枚が3.5トルコリラで購入できます。
プリペイドカードを被災した女性に手渡すREALsトルコ事務所駐在員の小谷野(2021年3月18日、イズミル)
このプリペイド式カードは、トルコで全国展開しているスーパーマーケットのカードで、どの店舗でも、オンラインショッピングでも利用可能です。各家庭で自由に必要な衛生用品を買うことができます。
配布したプリペイド式カード
家族構成や一人ひとりの事情によって必要なものが異なるため、一定の範囲で自由に購入できる支援の方法は、現在国際機関や多くのNGOなどで広く取り入れられています。
一人ひとり、あらかじめ登録した名簿と確認しながら手渡しました
今回の地震により、被災した方々の中でも特にもともと厳しい生活状況にあった方々の生活がさらに困難になりました。REALsはそのような、より支援を必要とする、子どもだけ・女性が世帯主の世帯、高齢者の世帯、障がいのある方や慢性的な疾患のある方、収入がなく日々の生活に特に困窮している世帯などにバウチャーを届けました。
支援を受け取った被災者の方の声
ファティマさんは、5人の子どもと暮らしています。シリアで紛争により夫と子ども一人を亡くし、娘の一人は足を失いました。今回の地震では家具が壊れたりガラスが割れるなどの被害にあいました。「この支援で、足の障害を持つ娘に必要なおむつを買うことができます。」と話してくれました。
●ドゥアさん(30代、シリア難民女性)
離婚して2人の子どもと暮らすドゥアさん。地震で家から避難しなければなりませんでした。しばらく路上で寝泊まりし、家に戻ってみると壁が崩れて自分たちでは直すことができなかったため、今は親族の元に身を寄せています。「今回の支援で生活必需品をまかなうことができます。」。
●ムハンマドさん(40代、シリア難民男性)
ムハンマドさんは家族7人で暮らしています。収入は長男一人だけが頼りでとても苦しい生活を送っています。被災して家には住めなくなり、一時は仮設住宅に避難していました。いまはなんとかアパートを借りて生活しています。「生活必需品を購入できるのでとてもありがたいです。新型コロナウィルスの影響でさらに失業率が高まっていますが、早く職に就けるように頑張りたいです。」。
募金にご協力いただいた皆さまに、あらためて御礼申し上げます。
今後も緊急事態への対応や、継続的に各地で活動を続けていくために、引き続き皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いします。
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