2023年2月のトルコ・シリア大地震から1年。避難生活が続く被災者の方への支援

認定NPO法人REALs(リアルズ:旧日本紛争予防センター)は争いを予防し、人と人が共存できる社会をつくる国際NGO。ご寄付は寄付金控除の対象になります。

活動レポート

  • 緊急支援
  • トルコ

“Team Japan”によるトルコ・ハタイ県での被災者支援 在トルコ日系法人の連合体が、食べ物や水、衛生用品などを届けています

 311日から7日間に渡り、REALsTeam Japanの一員としてトルコ・ハタイ県の避難所にて、昨年26日のトルコ・シリア大地震で被災した方たちに飲料水、子ども用オムツやハンドソープなどの衛生用品、スープ・サラダ・パンの配布を行いました。

 

 Team Japanは在トルコ日系法人の連合体で、トルコ・シリア大地震での被災者支援のために作られました。今回の支援活動は参加企業様からの金銭、また物品によるご寄付により実現しています。

 

飲料水の配布

飲料水の配布

 

 支援物資の配布は今も1,000世帯を超える被災者の方が暮らす避難所で行いました。仮設住宅での避難生活が続くなか、キッチンカーでの配布には多くの人が集まり、水や衛生用品、温かいスープなどをうれしそうに受け取ってくれました。

 

配布を行うキッチンカーとテントを設営

配布を行うキッチンカーとテントを設営

 

 トルコ・シリア大地震ではトルコ国内の11地域が被災しました。そのなかで最も大きな被害を受けたのはハタイ県です。同県での地震による死亡者数は24,147人、倒壊または重大な破損が確認された建物の総数は80,323棟に上ります(202424日時点)。

 

2024年3月現在のハタイ県アンタキヤ市。大地震の爪痕がいたるところに残っています。

2024年3月現在のハタイ県アンタキヤ市

大地震の爪痕がいたるところに残っています

 

 甚大な被害を前にさまざまな団体や企業が被災地域の支援に動き、日本からも多くの支援がありました。

 

 そうしたなかで被災地を周って食べ物を提供した味の素イスタンブール社・荘清之介さんの「被災者の皆さんが元の生活を取り戻すためには長期間の支援が必要であるが、一社の力だけでは色々と限界がある」という考えに複数の法人が賛同し、Team Japanは結成されました。

 

2024年3月現在のハタイ県 今回の支援活動を実施した避難所から車で20分のあたり
2024年3月現在のハタイ県
今回の支援活動を実施した避難所から車で20分のあたり

 

 Team Japanがハタイ県を訪れた311日、トルコではイスラム教のラマダンが始まりました。1ヶ月ほどのラマダンの期間中、イスラム教徒の人たちは日の出から日没まで飲食を絶ちます。

 

 トルコの人口の大部分はイスラム教徒であり、ラマダンは一年のなかでも大切な行事です。今回の支援活動でも、日が沈みラマダンが明けた時間に食べられるよう時間を合わせて食べ物の配布を行いました。

 

支援により配布したパン。ラマダンピデと呼ばれており、 1日の断食が終わった後に食べる大切なパンです。
支援により配布したパン
ラマダンピデと呼ばれており、1日の断食が終わった後に食べる大切なパンです

 

 トルコの人たちは、同じ地震国である日本政府や自治体の地震への対策や対応、そして日本の人たちの防災意識の高さを、しばしば敬意と賞賛を持って語ります。

 

 2024年1月1日に発生した能登半島地震に際しても、未だ自分たちのトルコでの復興がままならない中にも悲しみに心を寄せ、またその後の対応がモデルケースとして注視されています。

 

 日系企業が多く進出し、日々その地で暮らす人たちとともに事業活動をしてきたトルコ。いまだ大きな爪痕を残す大災害のあと、「この地の人々にどのようなかたちで貢献できるのか」「被災地の方たちに本当に必要なものは何なのか」Team Japanに参加したそれぞれの法人が考え続けながら、活動に取り組んでいます。

 

今も1,000世帯以上の被災者が生活するハタイの避難所。手前のテントで配布を実施しました
今も1,000世帯以上の被災者が生活するハタイの避難所
手前のテントで配布を実施しました

一覧に戻る

争い予防の仲間になりませんか?

毎月定額をご支援いただくマンスリーサポーターとして、争い予防の活動に加わりませんか?
継続的なご支援は、中東・アフリカ地域におけるREALsの活動を支え、
現地の人々の未来を作るとても大きな力となります。

マンスリーサポーターになる

月1,000円から、クレジットカードで簡単にご登録いただけます。

寄付で応援