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乳がんと闘いながら子どもを育てるシリア人女性を支えた通訳支援
REALsはトルコでシリア難民の支援活動を行っています。
トルコ語を話すことのできないシリア難民の方々にとって、トルコの医療機関を受診することは非常に困難な課題となっています。シリア人女性のアイシャさん(仮名)も、そうした困難を抱える一人でしたが、REALsが提供する通訳支援を通じて難病と向き合い、克服することができました。
アイシャさん(仮名:女性)
私はシリアで結婚し子どもを一人授かりましたが、薬物依存など様々な問題を抱える夫が薬物保持で逮捕され、その後獄死を遂げて一人取り残されてしまいました。その後紛争から逃れるため、姉の住むトルコのメルスィンに避難しました。経済状況が非常に厳しい中、メルスィンに住むイエメン人男性からプロポーズを受け再婚し娘をもうけました。しかし一時保護IDを持たない娘を学校に送ることもできない中、夫は家を空けることが多くなり、私は二人の子どもをほぼ一人で育てることになりました。
その後、悲しいことに乳がんと診断され、私立病院で治療を開始しました。様々な方からの支援を受けながらの闘病。手術と化学療法は過酷で、身体的・精神的に大きな負担となりました。しかし治療開始から4カ月目、懸命の努力にもかかわらず、突然病院での診察予約を確保することができなくなり、絶望的な状況に陥りました。
そのとき、REALsの翻訳サービスを知っていた姉が支援を求めて連絡してくれました。REALsの通訳担当者が迅速に介入し、診察予約を確保して病院に付き添ってくれ、重要な検査を受けることができたのです。通訳の方は毎回のカウンセリングにも立ち会ってくださいました。徐々に健康が改善し、医師から著しい回復が確認され、再発防止の投薬のみで済むまでになりました。
通訳担当者の献身的な取り組みに心から感謝しています。REALsと支援者の皆さまは私の人生再建に重要な役割を果たしてくださいました。ありがとうございます。
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病院の診察からの帰り道で、息子とともに歩くアイシャさん
※この活動はジャパン・プラットフォームの助成と、皆様からのご支援により実施しています。