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女性に対する暴力撤廃の国際デーから人権の日までの16days:女性を平和の担い手に
12月10日は人権の日です。この日は、世界人権宣言が採択された日でもあり、世界中で人権の重要性が再認識されます。11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」から12月10日の「人権デー」までの16日間、世界各地で「今すぐ女性に対する暴力を終わらせよう」というメッセージを掲げたキャンペーンが展開されています。
REALsも、この期間中に女性に焦点を当てた活動を報告しています。今回は、女性のエンパワメントに繋がった実例を紹介します。
南スーダンでの取り組み:女性を平和の担い手に
REALsが活動する南スーダンは、2011年にスーダンから独立した、世界で最も新しい国です。しかし民族間の争いが続き、多くの人が国内で避難生活を余儀なくされています。避難民キャンプでは、複数の民族出身者が暮らしていることも多く、不信感や恐怖心が根深く、十分なコミュニケーションが取れない状況が珍しくありません。また地元住民との間にも限られた物資や衛生環境の悪化を巡って対立が起こっていました。
REALsは首都ジュバ市のマンガテン地区にある避難民キャンプで、キャンプ住民と地元住民の間で、男女を選出し、平和構築活動の担い手となる人材育成を行っています。
女性と若者を和平プロセスの現場へ
和平プロセスに市民の代表が参画すると和平プロセスが後退するリスクが64%低下し、成功の可能性が高まること、また女性が参加した和平合意は15年以上持続する確率が35%上がることが分かっています。これは、女性や若者が既存の和平合意の場で大半を占めてきた男性とは異なる視点を提供することで、和平合意がより幅広い層のニーズに対応するものとなるためです。
平和の担い手として自信を持って行動する
REALsの育成プログラムに参加した女性の一人から、自信に満ちた表情で語るメッセージが届きました。
「私は学校に行けませんでしたが、REALsは人を差別せず、私たちに向き合ってくれました。研修は簡単ではなかったですが、今では平和共存について人に教えてあげることができます」
彼女の言葉には、平和構築活動を通じて得た自信と変化への希望が表れています。REALsは、こうした女性たちのエンパワメントを進めることが、平和の持続に繋がると信じています。