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ガザ | 支援再開へ向けた動き
8月中旬、現地提携団体から食料配布支援の再開に向けた連絡が入りました。 REALsでは2024年から食料配布を実施し、これまでに17,325人にお米や豆、油や野菜などの食料を届けました。しかし、配給場所周辺での攻撃やイスラエル軍による空爆、食料物資搬入の困難により、REALsの食料配布もたびたび停止せざるを得ない状況でした。 事業の停止期間中も、REALsは常に現地と連絡を取り合い、事業再開に向けて情報収集を行っていました。 国際機関が食料危機の深刻度を測る世界共通の指標として、IPC(Integrated Food Security Phase Classification:統合食料安全保障段階分類)という分類システムがあります。これは5段階で評価され、段階1が「問題なし」、段階2が「ストレス状態」、段階3が「危機」、段階4が「緊急事態」、そして最も深刻な段階5が「破滅的状況・飢饉」とされています。 現在、ガザ地区の一部でこの最高レベルの段階5(飢饉)が確認されており、これは人々が飢餓、困窮、死の危険に直面する極めて深刻な状況を意味します。(※1) このような国際基準で最悪と認定された人道状況を受け、イスラエル政府に対する国際社会からの圧力が高まっています。この圧力によりイスラエル政府がかけてきた制限が少しずつ緩まりはじめ、ガザ地区内での食料の調達が可能になってきたため、REALsは現地と連携し急ピッチで支援再開に向けて動き始めています。 ※1: WHO「Famine confirmed for first time in Gaza」より 先日、食料調達業者と連携し、配布する食料パッケージの価格や内容の確認・調整を行いました。今回の食料パッケージには、油・豆・米・トマトなどが含まれる予定です。 中東地域では小麦を使ったパンが主食のため、本来は小麦が含まれることが望ましいですが、今回主食となる米も支給できることで、現地の方々にとって命をつなぐための非常に重要な支援となります。 現在は並行して、配布可能世帯数や対象世帯の算出、安全性と効率性を考慮した配布方法の検討などを進めています。空爆による避難など人の移動が激しい中、物資配布拠点への殺到といった混乱が再び激化する可能性があります。最も支援を必要とする世帯に確実に物資を届けるため、できる限り早い段階での配布再開を目指し、9月中の食料配布実現に向けて取り組んでいます。 皆様のご支援により、困難な状況下でも継続的な人道支援の実現に向けて着実に前進しています。引き続き一人でも多くの人に、一つでも多くの物資を届け、命をつなぐための活動を続けてまいります。
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※この活動はジャパン・プラットフォームによる助成と、皆様からのご寄付により実施しています。