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IPSTC:PKO訓練センター支援、第3フェーズ進捗報告
2013年5月より、ケニアの国際平和支援研修センター(IPSTC)の支援事業第3フェーズを迎えた本事業ですが、2013年8月19日から30日まで開催された南スーダン人対象の「人権コース」に邦人講師1名を派遣しました。今回派遣されたのは、防衛省の陸上自衛隊研究本部に勤務する浦上法久2等陸佐です。
浦上2佐は、昨年まで南スーダンの首都ジュバに駐在し、国際連合南スーダン共和国ミッション(UNMISS)にて国際平和協力業務に従事していました。南スーダン人権コースの最後を締めくくる講師として、具体例やユーモアを交えながら、日本の南スーダンにおける人権分野の貢献について詳細に説明していただきました。
とくに国際機関や国際協力機構(JICA)、JCCPをふくめたNGOとの連携を通して、効果的な支援に積極的に取り組んでいる事例が紹介されました。
林秀樹 一等海佐は、防衛省国際平和協力センターにて教育・研究室長を務めています。今回は「ソマリアのための文民の保護研修」の講師として、ケニアの首都ナイロビに派遣され、「海賊対処行動と文民の保護」というテーマで10月8日に講義を行いました。首都モガディシオから参加した28名の研修員(女性3名含む)は、国連海洋法条約の理論と実践を学び、文民の保護にかかわる活動との関係について活発な質疑応答を行いました。
浦上2佐による講義の様子
本コースの受講者は、司法省、人権委員会、UNMISS、マス・メディア、市民団体などから選抜された南スーダン人21名で、うち3名が女性でした。南スーダンの人権保護を担う参加者たちは、国際法における人権の枠組みと国内法への適用、女性・子ども・国内避難民への保護などについて最新の理論と実践を学びました。
人権コースに参加した南スーダン政府要人は「日本が南スーダンでどんな活動をしているのか今回よくわかった」と感想を述べました。講師として派遣された浦上2佐も、多数の南スーダン政府要人と一堂に会する機会は、日本と南スーダンとの関係強化に資する貴重なものであることを強調しました。