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活動レポート

  • 緊急支援

退避者インタビュー「家族の命を背負う重圧と絶望を抱えた自分に寄り添い、退避に導いてくれた」

REALsでは、昨年8月に激変したアフガニスタンの情勢を受け、退避・保護支援と食料・生活支援を行っています。
2月15日は、カブール陥落からちょうど半年。
今回の活動レポートでは、
昨年末にREALsの支援でオーストラリアに退避した元政府高官の男性が、緊迫する退避までの様子と心境を語ってくれました。

「自分は殺されても、子どもたちと妻だけは救いたい」

 アフガニスタンからの退避は、私たち家族にとって叶わない夢のようなものでした。20218月以降、私は絶望的な状態で、タリバンに逮捕・殺害されるのも時間の問題でした。10年以上近く国際NGOで働き、その後政府職員として外国軍とも密接に仕事をしていたことが知られていたからです。アフガニスタンの人々のために、国を良くするために働いていたにも関わらず、タリバンは通訳や技術者までも、元政府関係者であるという理由で不穏分子とみなします。

 アフガニスタンでは、夜の間に人々が拘束され殺されます。私も直接的な脅迫を受け、安全のために居場所を頻繁に変え、夜はまともに眠れない日々が3ヶ月以上続きました。自分が死ぬ覚悟はできていましたが、9人の子どもたちと妻はどうしても救いたかった。自分が死んだあと、残された家族がひどい目に合うのは明らかでした。そして、一番幼い子どもは、まだ生まれて数週間の新生児でした。


 退避する手立てがなかった私は退避支援をしている国際的な有志のグループに助けを求めました。自分が特定されることを恐れ、他の人に代わりに依頼を送ってもらいました。それを受けてルミコ(REALs理事長の瀬谷ルミ子)から連絡をもらいました。

※アフガニスタンからREALsの支援で退避した元政府高官(右)とのインタビューの様子(左:理事長 瀬谷ルミ子)
※安全のため、画像の一部を加工しています。

REALsとの出会いと退避に向けた伴走・心のケア

 最初は、正直なところ、まだ信用しきれませんでした。タリバンが退避支援のふりをして人々をとらえることもあるし、お金目当ての詐欺もあるため、情報を渡すのがこわかったのです。そのくらい自分は危険な状態にいました。

 でも、ルミコは私が抱えていたすべての問題を一つずつ取り除いてくれました。退避のための直接的な支援だけではありません。恐怖と家族の命を背負うプレッシャーに押しつぶされそうになり、人生は終わりだと絶望の淵にいた私に、ルミコは心理的なカウンセリングをほどこし、前向きな声をかけ続け、私を「前に進もう」と前向きな気持ちにさせてくれました。恐怖で眠れない夜に、私が送るメッセージにルミコが何十回も返信し続け、寄り添ってくれたこともありました。「あなたにもし何かあったら、残された妻と子どもたちは責任を持って退避させる」と言ってくれたことも、単なる気休めではないことが分かって、私には逆に心強かった。妻にも、自分がいなくなってもルミコを頼るよう遺言を残しました。 
 

 精神的に極限状態にあり退避支援を信じられずにいた妻と子どもたちに、REALs支援による査証を見せたときは、それまで笑顔や会話がなくなっていた家族みなが弾けるような笑顔で声をあげ驚き、喜び合いました。

 出国するまでも様々な危険と恐怖がありましたが、「私を支えてくれる人がついている。だからどんな問題があっても進むんだ」と前向きな気持ちで、乗り越えることができました。この感謝は、言葉で言い尽くせません。


 アフガニスタンを無事出国し、退避先のオーストラリアに到着した時は、「本当にオーストラリアにいるのか」と家族みんな夢ではないかとまだ現実だと信じることができませんでした。私が退避した後、タリバンを名乗る人物から電話がきたり、私の家の近所で「こいつを見たか、どこに行ったのか」と聞きまわったりしている、と近所の人々から聞きました。本当に紙一重の危険な状況でした。

命を救う支援とその価値を知ってほしい

 REALsと皆さんからの支援が私たち家族11人の命を救い、さらには安全、平和、自由がある環境へと導いてくれました。子どもたちとも、私たち一家はこの恩を一生忘れることはないし、孫たちができても伝えていきます。皆さんがREALsを支援してくれた価値が私たちアフガニスタンの人々にとってどれだけのものか、そして皆さんの寄付を通してREALsとルミコがどれだけ私たちを支援してくれたか、想像できるでしょうか。非常に大きい価値があることだと、皆さんにも知ってもらいたいです。


 感謝とともに、皆さんに伝えたい。ぜひこの支援を続け、一人でも多くのアフガニスタンの人々を救ってほしい。皆さんの支援は、現地で退避が必要な人びとを安全で自由な場所に導き、人々の命を救うものです。私たち家族とアフガニスタン人は、それがどれだけ貴重な価値かわかっています。命を救い、その後の家族と子どもたちが生き続け、人生をつないでいく大きなインパクトを残します。ぜひ、私からも、命を救うREALsの活動に引き続き支援をお願いします。


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