認定NPO法人REALs(リアルズ:旧日本紛争予防センター)は争いを予防し、人と人が共存できる社会をつくる国際NGO。ご寄付は寄付金控除の対象になります。

活動レポート

アフガニスタン事業

DDR事業

REALsは、DDR(Disarmament, Demobilisation and Reintegration:兵士の武装解除、動員解除、社会再統合)プログラムの“R”の部分にあたる元兵士の社会復帰事業として、2002年より除隊兵士の職業訓練プロジェクトを開始しました。幼いころより銃を持つことが当たり前で、長期の武力紛争において戦士として戦うことが日常でもあった兵士たちのなかには、長年教育・就労の機会を得ることができなかった者たちも多い状況でした。読み書きや特定の技術を持たない兵士は、軍隊に属する以外の職業を確保し社会復帰することが非常に困難な境遇にあったのです。

REALsは、このような除隊兵士の境遇を考慮して、金属・木材加工の職業訓練のみならず、識字や算数などの基礎教育、グループ・ディスカッションやゲスト・スピーカーとの対話等を盛り込んだ平和教育をカリキュラムに組み込んだ支援を展開しました。また、他の住民との相互理解促進のため、地域の学校や住宅を修繕するなどの地域活動も実施しました。このような包括的なプロジェクトを通し、除隊兵士の訓練に対する理解力と技術習得への意欲がそれぞれ向上するしくみをつくり、元兵士たちのスムーズな地域社会への再統合(Reintegration)を実現していきました。

REALsによる除隊兵士支援事業は2006年に完了しましたが、REALsのプロジェクトに参加した訓練生の技術は、その後には他のNGOから学校施設のフェンス、机、椅子などの生産の受注を受けるまでに向上し、高い評価を受けました。

地雷除去事業

23年に及ぶ紛争から平和構築の過程にあるアフガニスタンを見て、REALsは、アフガニスタンにおける復興の鍵のひとつは「安全な大地」であることを見出しました。安全な大地を作り出す支援、かつ日本としてできる復興支援の手段として、REALsは地雷・不発弾除去を行うことを決定し、2005830日、地雷除去・不発弾処理の技術をもつ2名の日本人テクニカルアドバイザーをアフガニスタンに派遣しました。

REALsは、首都カブール北部のパルワン県バグラム郡にて地雷除去事業に臨みました。地雷除去の手法としては確実に地雷の取り残しなく発見することが可能な手掘りを採用しました。ひとつの地雷除去チームは、チームリーダ2名、セクションリーダ8名、手掘りによる地雷除去要員41名、救急救命医師1名、救急救命看護士3名、救急車運転手2名から構成されており、2チーム構成で手掘り地雷除去と不発弾処理を実施しました。

地雷除去では始めに、BACBattle Area Clearance:旧戦場処理)を実施します。これは、横列隊形をつくり、地表に見られる弾薬・不発弾などを発見・処理していく作業です。この作業によって、初めて安全な区域が確定され、救急救命車輌や、地雷除去要員の機材置き場、爆薬やスクラップ集積所、トイレや避難経路、救急救命医師の待機所などの設営準備をするための準備が整い、地雷除去チームが実際の地雷・不発弾除去を行える体制が作り出されます。

アフガニスタンにある地雷の数は正確には把握されていません。アフガニスタンには1000万個の地雷があると言われていますが、UNOCHA(国連人道問題調整事務所)の調査では、アフガニスタンの地雷は500700万個と言われています。また、NGOの調べでは100万個以下だとも言われています。

Landmine Monitor Report2007によると、2006年にはアフガニスタンで463,807個の地雷が破壊され、25.93平方キロメートルの地雷除去、107.7平方キロメートルの旧戦場処理が行われました。

地雷の存在は、難民や国内避難民の安全な帰還の大きな妨げとなるだけでなく、将来の地域開発にも深刻な影響を及ぼします。そこで、REALsは、1)地雷除去事業を実施することで地雷原を安全な農地や宅地にして難民や国内避難民の帰還を促進すること、2)安全な経済・復興活動を行える環境を作り出すこと、3)地雷除去員として社会復帰を目指す元兵士や無職の若者を雇用することの3点を組み合わせたプロジェクトを行うことで、さらなる地雷・不発弾被害者を地域から無くし、地域復興をサポートすることを目指しました。

REALsが担当したパルワン県バグラム郡カライ・アーマドジャン村における地雷・不発弾事業対象地域では、地雷原No.11322,958平方メートル)と地雷原No.1149,163平方メートル)のうち、2,121平方メートルの旧戦場処理と、7,000平方メートルの地雷除去を行いました。パルワン県バグラム郡は、アフガニスタン政府により、難民や国内避難民たちの新たな帰還地・再定住地域として指定されたことからも、一刻も早い地雷・不発弾除去が望まれていました。REALsの地雷除去事業は、その点からも大きな意義があったと言えます。

助成:外務省(日本NGO支援無償資金協力)

地雷除去事業

女性の自立支援事業

長い戦争によって国土が荒廃したアフガニスタンでは、基礎教育の機会を逸した人々が多く、収入を得る雇用機会を得ることは非常に困難です。なかでも、戦争で夫をなくし収入の手段も見つけられず困窮した生活を強いられている戦争未亡人は、社会的に最も立場の弱い存在となっています。また、タリバン統治時代には、女性は教育の機会を奪われていたため、ほとんどの女性たちは識字率が低く、また特別な職業能力も持っていない状態でした。REALsは、このような女性たちが自立して生活を営んでいく為の支援を行いました。

女性の経済的利益の拡大と社会的地位の向上をともに達成するために、REALsは女性たちに対する職業訓練と基礎教育プロジェクトを実施することを決定しました。また、習得した技術で製作した裁縫完成品を販売するマーケティング指導と訓練後のフォローアップも行いました。

カブール州カラコン郡ムシャワニ村において、200511月より実施されたREALs女性自立支援プロジェクトによって、女性たちは裁縫技術を習得したほか、完成品を販売することで収入を拡大する機会を得ることが可能となりました。また、訓練に参加した村の女性たちが家事と職業訓練の両方に熱心に働く姿をみて、女性に対する村人たちの見方も肯定的になるという変化が見られ、女性の地位向上も期待できる結果となりました。何よりも、それまである種の閉塞感や絶望感を抱えていた女性たちが、事業への参加を通じて将来に対する夢や希望を持ち、それらを自由に語るようになったことが、同事業が女性たちの内面の心の平和に作用した非常に大きな変化でした。

女性の自立支援事業

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