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食料危機のなか現金・食料配布を受け取った人たちの声(アフガニスタン)
食料危機下のアフガニスタンで、就労を制限された女性が世帯主の家庭や財産や家を失った避難民、高齢者や障がい者を抱える世帯が極度の栄養失調や飢餓のリスクにさらされています。
こうした脆弱な世帯では近所の家で洗濯や掃除を代行したり、子どもたちが物乞いしたり物を売り歩いたりなど、できうる手段で食べ物を買うお金を集めようとしています。
支援を必要とする家庭を訪問して、生活状況などを聞き取り
しかし、2021年に起きた政変やウクライナ危機による輸入作物の高騰、相次ぐ自然災害などが大規模な食料危機につながるなか、個人の自助努力では対処しきれない状況が発生しています。
配布現金を受け取りに来た女性たち
REALsは就労や外出を制限され、特に食料を得ることが難しい状況に置かれた女性が世帯主の家庭をはじめ、避難民や高齢者、障がい者など食料危機のなか困窮した世帯を対象に現金・食料配布を行っています。
2023年9月~2024年5月の間には13,470人(2,235世帯)の3カ月間連続での現金・食料配布を届けました。
支援を受け取った人たちの声を一部紹介します。
私は数年前に夫を心臓病で失くして、小さな子どもたちを一人で育てています。
私には精神疾患があり、息子の一人がビニール袋を集めて売って稼いできてくれるわずかなお金で私の家族は食べつないできました。私と他の子どもたちが道で物乞いをしなければいけないときもありました。
REALsが調査に来てくれたときは、どうか支援対象に選ばれますようにと祈っていました。支援を受けられて、食べ物や燃料、子どもたちの薬もいくらか買うことができました。支援がなければ命を落としていたかもしれません。
支援者の皆さんに本当に感謝しています。
現金給付を受け取った女性
私は生まれつき両足が麻痺しており、車いすで生活しています。両親は何年か前に亡くなり、今は3人の姉妹と一緒に暮らしています。
私は障がいのために働けず、私たち家族が食べ物や生活に必要なものを手に入れるのはいつもとても難しいです。
REALsの食料支援を受けて、数か月の間栄養のある食事が出来たことに、私たち全員が深く感謝しています。私たちのような家族がいることを、覚えていてください。
食料配布を受け取った男性
この活動はジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成と、皆さまからのご寄付により実施しています。
支援を受け取った人たちからは「まさに最後の小麦粉が切れて途方に暮れていたところに支援が届いた」「この支援がなければ冬を越せなかった」という声も寄せられています。
日本からの支援がまさに生命線となり、アフガニスタンで危機にさらされた人たちの命をつないできました。
現金配布を受け取る女性
和平合意のプロセスに、これまで意思決定から疎外されがちだった女性や市民社会が加わると、和平の持続率が高まることがわかっています。
半世紀近くに渡る争いや政変を経験したアフガニスタンでは、2021年の危機以降、いまだ女性や特定の民族をはじめ、自助努力が及ばないほどの迫害と生命の危機にある人々がいます。
REALsの活動では、危機にさらされた人たちがまずその命をつなぎ、そしてその後の社会のしくみづくりに携われるようにしていくことを基本としています。