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活動レポート

  • 緊急支援

カブール陥落から1年、退避したアフガニスタン人が退避するまでと、これから

今日815日で、アフガニスタン政府が事実上崩壊してから1年が経ちました。

 

一夜にして命の危険にさらされ退避を求める人々に対して、

「とにかく無事でいてほしい」

「自分になにかできることがあったら」

というお声と支援をたくさんの方からいただきました。

 

そうした皆さまの支援が形となり、REALsが昨年に急遽開始したアフガニスタン国外退避・保護支援は、
現在までに238人の国外退避を実現し、476人に保護支援を届けています。

 

国外退避・保護のオペレーションは今も続いています。

いまも深刻な政情不安、人権侵害や経済危機が続くアフガニスタンから、今年7月にヨーロッパへの退避が実現したあるアフガン人女性の声を紹介します。

メディアに出ることを禁じられた女性レポーター

私はこれまで、10年以上アフガニスタンの国内メディアでレポーターとして働き、そのかたわら執筆や女性の権利のための活動を行ってきました。

しかし去年8月のアフガニスタン政府の崩壊以降、私は二度とメディアに出ることを許されませんでした。
タリバンの抑圧のなかで、再び闇がアフガニスタンを覆っています。
女性は働く権利と学ぶ権利を奪われ、女子校は閉鎖されました。ジャーナリストや女性活動家が厳しく弾圧されるなか、私も脅迫状を受けとりました。
カブール市内の片隅で、自分はこれからどうなってしまうのか、とても不安で、辛い毎日を過ごしていました。

 

そんなとき、友人の紹介でREALsのことを知りました。
私はREALsの国外退避支援を受けられることになり、チームの皆さんがたくさんの努力をしてくれたおかげで、アフガニスタンを出国することができました。

 

退避が叶うまでの間で一番辛かったのは、タリバンの進行で首都カブールが陥落した時です。
カブール陥落の噂を聞いたとき私は仕事場であるテレビ局にいました。どうやって家に帰ったのか覚えていません。
これまで何年も勉強をしてきたこの場所が、煙と火薬と戦争によって一瞬で吹き飛ばされてしまうなんて…。

ついに出国日が決まり、アフガニスタンを去るという日も、辛い日でした。
涙をこらえることができませんでした。
祖国はまだそこにあるのに、私たちから奪われ、タリバンの手のなかにあるのです。
私は布で顔を完全に覆って、検問所を通り抜けられるようにしました。
検問でタリバンからいくつもの質問をされましたが、身元が知られて拘束されるのではという恐怖で生きた心地がせず、倒れそうになるのを何度もこらえました。

 

その後、中継地点となる国で6カ月間待機していましたが、REALsはその間も最終的な受入国となる国への受け入れ申請を進めることに加え、安全な住居や生活費、滞在許可などの準備をして生活を支えてくれました。
そして今年7月、ヨーロッパの退避先の国から受け入れ許可が出され、REALsが準備してくれた飛行機に乗り、無事に到着することができました。
私が無事安全な場所に着くまで、必要な支援をしてくれたことに心から感謝しています。
皆さんの惜しみない努力によって、ようやく私は安心して息をする事ができるようになりました。

 

タリバンの支配下で過ごした日々で容易だったことは何ひとつなく、祖国を去るのはとても辛いことでした。

しかし私はいま、ようやく安全な場所で生活することができて幸せです。国外退避支援に、とても感謝しています。

一方で、私は今も、アフガニスタンが自由になって、女性が学び、働く権利を再び得られるようになることを願っています。
タリバンの支配下で、アフガニスタンのこれからを見通すことはできません。
日本を含む世界の皆さんに、どうかアフガニスタンの女性たちのことを忘れないでいてほしいです。
REALsと日本の皆さんの支援と努力は、決して忘れません。
こうした支援が、アフガニスタンの女性とアフガニスタンの人々のために、これからも変わらずに続くことを願っています。

あれから1年、アフガニスタンと退避した人のいま

退避が実現した人たちからは退避先での生活を築こうとする声が聞こえています。
その一方、退避を待つ人たちは、ウクライナ危機の影に隠れたタリバンによる弾圧の強化や退避受け入れ国での手続きの遅延などによって、さらに厳しい状況に置かれています。

 

中継国に出られた人たちの待機期間も長期化し、新たな課題も生じています。
アフガニスタン国内での過酷な潜伏生活や行き先の決まらない不安のなかで心に傷を負った人への心のケアや、子どもたちが待機期間も教育を受けられる通学支援やオンライン学習支援などが喫緊の課題となっており、REALsはこれらの支援も始めました。

 

アフガニスタンで命の危険にさらされている人たちの命と生活を守り、無事安全な場所までの退避を実現させるため、REALsのアフガニスタン緊急支援へのいま一度のご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

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